地方移住後に趣味を見つけるための5つのヒント【実体験あり】

地方に移住したはいいけれど、「休日に何をすればいいかわからない」「都会のときみたいに気軽に出かける場所もないし、趣味らしい趣味が見つからない」――そんなふうに感じている方はいませんか?

この記事では、そんな移住後の「趣味迷子」状態を抜け出すためのヒントを、具体的なチェックポイント形式でお伝えします。私自身、2015年に30歳でUターン移住してから今に至るまで、試行錯誤を繰り返しながら少しずつ「自分なりの楽しみ方」を見つけてきました。その経験が、同じように悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

「地方暮らしって、意外とやることあるじゃないか」と思えるようになるまでの道のりを、正直にお話しします。

①「都会の趣味」をそのまま持ち込もうとしていないか確認する

移住直後、私が最初につまずいたのはここでした。都会にいたころは、映画館や大型書店、フィットネスジムがすぐそばにあって、「暇だな」と思ったらふらっと出かけられていました。でも移住先の山間部にはそういった施設がほとんどなく、同じ感覚で「何かしよう」と思っても、選択肢がほぼない。

最初のうちは「不便だな」とばかり感じていましたが、あるときふと気づいたんです。「都会でできないこと」を探す視点に切り替えれば、ここには選択肢がたくさんあるんじゃないかと。

まずは「都会でやっていた趣味をここでも続けようとしていないか」を一度立ち止まって考えてみてください。環境が変われば、楽しみ方も変わっていいはずです。

②「手間がかかること」を趣味の候補にしてみる

地方暮らしで意外と馴染みやすい趣味の共通点は、「時間と手間がかかること」だと感じています。畑仕事、木工、天体観測、山菜採り、釣り……これらは都会の忙しい生活ではなかなか腰を据えてできないものです。

私自身は、移住して2〜3年経ったころから家庭菜園を始めました。最初は「野菜を買えばいいじゃないか」と思っていたくらい、まったく興味がなかったんですが、近所の方に苗をもらったのがきっかけで試してみたところ、これが思いのほか面白くて。土の状態を観察したり、収穫のタイミングを見計らったり、うまくいかなかった年の原因を考えたり。元々SEとしてシステムの動作を追いかけるのが好きだった性分に、意外と合っていたのかもしれません。

「手間がかかる=面倒」ではなく、「手間がかかる=じっくり向き合える」と捉えてみると、候補の幅がぐっと広がります。

③地域の集まりや講座に、まず一度だけ顔を出してみる

趣味を見つけるうえで、地域のコミュニティはかなり大きなヒントになります。公民館の講座、地域の祭りや行事、農業体験イベントなど、都会ではあまり目立たないような小さな集まりが、地方にはけっこうあります。

最初は「知らない人ばかりで気まずいかも」と感じるかもしれません。私も正直そう思っていました。でも実際に参加してみると、同じ地域に住んでいるというだけで話しやすかったり、思いがけず共通の話題が出てきたりするものです。

参加してみて「違うな」と感じたら、それはそれで構いません。大事なのは「合う・合わない」を自分の体験として知ること。行かないままでは判断のしようがないので、まず一度だけ、という気軽なスタンスで試してみるのがおすすめです。

④「毎日の生活の延長」に趣味の種が隠れていないか見直す

地方移住後の趣味は、必ずしも「新しいことを始める」形でなくてもいいと思っています。毎日の暮らしをちょっと丁寧にすることが、そのまま趣味になることがあります。

たとえば、薪ストーブのある家なら薪割りや火のつけ方にこだわるようになったり、山の見える窓からの景色を撮り続けているうちに写真が趣味になったり。「生活の延長」ならスタートのハードルが低く、続けやすいというメリットもあります。

「特別な趣味がなきゃ」と焦らなくていい、というのが10年近く地方で暮らしてきて思うことです。日常のなかに「ちょっと面白いな」と感じる瞬間を見逃さないようにするだけで、少しずつ自分の好きなことが見えてきます。

⑤すぐに「趣味」と決めなくていい。「試す期間」を設けてみる

趣味を探している段階では、「これを趣味にしよう」と早めに決めようとしてしまいがちです。でも、地方での暮らしは時間の流れがゆっくりしている分、じっくり試せる環境でもあります。

私の場合、家庭菜園以外にも、ウォーキング、DIY、写真など、気が向いたものをそれぞれ少しずつ試しました。今でも「これひとつに絞る」という感じではなく、季節や気分によって違うことをしています。趣味は「決めるもの」ではなく「積み重なっていくもの」なのかもしれないな、と最近は感じています。

「まだ趣味が見つかっていない」という状態も、別の言い方をすれば「まだ探せている段階」です。焦らず、自分のペースで試し続けてみてください。

まとめ

地方移住後に趣味が見つからないのは、決して「あなたに向いていないから」ではないと思います。環境が変わったばかりのときは、楽しみ方の「ものさし」自体を作り直す時間が必要なんだと、私自身の経験から感じています。

今回ご紹介したポイントをあらためて整理すると、以下のとおりです。

  • 都会の趣味をそのまま持ち込もうとしていないか見直す
  • 手間がかかることを趣味の候補にしてみる
  • 地域の集まりや講座にまず一度顔を出してみる
  • 毎日の生活の延長に趣味の種を探す
  • すぐに決めなくていい、試す期間を設ける

どれかひとつでも「やってみようかな」と思えるものがあれば、ぜひ試してみてください。地方での暮らしは、自分のペースで好きなことを探しやすい環境でもあります。焦らず、少しずつ、自分なりの楽しみ方を見つけていきましょう。